2005年12月06日

トビーとの再会 London

これは、「東京での外国人との恋愛」の続編、それから1年後の旅のお話です。

London01.jpg

久しぶりのロンドン。クリスマス前のピカデリー・サーカスのウィンドウは色とりどりの飾りがきれい。
トビーと約束した「bank」でチューブ -地下鉄-を降りた。公衆電話から電話する。ポンドをまだ引き出していなくて、コインがなく、電話をするのにも一苦労。Bankはロンドンの金融の中心である場所。冬であるからか、街行く人はみな、お葬式に行くような格好。そろいもそろって真っ黒。黒いコートが、灰色で赴きのある建物に映えて、なんだか死者の街みたい。
しばらく待つと、背の高い建物のあいだから、これまた黒いコートをひっかけたトビーがあわられた。
「Hi!久しぶり、ナオカ!」
寒くて暗いロンドンの街でも、その笑顔はあたたかくて、あたりを照らす黄色い電灯のようだ。
「待った?」
彼はそう言って、わたしの大きなスーツケースを引き、地下鉄の駅へとうながした。
地下鉄の中に入ると彼は、かちっとしたスーツ姿におよそ不似合いだったリュックを肩から外し、
「はい、これ。ロンドンでは必要だからね」
とわたしに小さく折りたたんだ傘を渡す。それから、使い古されてそうとう傷んだロンドンのCity Mapも。
「わたしロンドンはじめてじゃないよぉ」と言って笑う。
「ごめんね。本当は俺がいろいろ連れてってあげればいいんだけど、仕事休めなくてさ」
「いいよいいよ。ひとりで歩くの好きなんだ、わたし」
トビーの住むArsenalはサッカーチームで有名なところ。ロンドンのチューブで主要なピカデリーラインで一本である。
駅からしばらく歩くと、通り沿いの一軒家にトビーの住む家がある。
大学を出てしばらく放浪の旅に出、1年前からロンドンで働きだしたトビーは、この家を4人の若者とともにシェアしていた。

家に入る前に、路上に停めてある、最近買ったばかりという黄色の古いスポーツカーをわたしに自慢げに見せるトビー。
「古いんだけどね、これ」
と言いながら、ポンコツの愛車をとてもいとしそうに撫でた。
London03.jpg

トビーの家のリビングルームにスーツケースを置いてから、彼は近所の地中海料理の店にわたしを連れて行った。
「ロンドンだからさ、おいしいかどうかわかんないけど」
そう言うトビーがかわいらしくて、わたしはついつい食べ過ぎてしまう。
味、悪くないよ、おいしいよ、というと彼は照れくさそうに笑った。

それからふたりでパブに繰りだす。
大きいギネスのジョッキを頼み、再会に乾杯した。
「いやー、ナオカから突然連絡あって、びっくりしたよ。あれ、何年前だっけ?会ったの」
「もう2年前だね。6月だったから、正確には2年半前かな。でもびっくりしたよ、トビーがこんな格好してるなんて」
わたしはそう言ってスーツ姿で今では銀行員になったトビーを冷やかす。トビーは恥ずかしそうに笑う。
「タイで会ったときは、俺どんな格好してたっけ?」
「いっつも上半身裸で、下は海水パンツ」
「わぁ、今から考えたら夢みたいだな、それ」
わたしたちは、当時を思いだし懐かしさにひたる。

2年前にタイに旅行したときに出会ったわたしたち。一泊100円ほどの安バンガローにみな隣りあわせに並んで泊まった。イギリス人のトビーと、オーストラリア人のアンディ、カナダ人のピーターと、もうひとりのイギリス人女性レナ。
バンコクからサムイ島に飛行機で飛び、スラ・ターニーからパンガン島へ行くには飛行機がないので船を使わなければならない。会社の短い休暇をとってひとりで来ていたわたしは、目的地にたどり着くまで2泊もひとりでうんざりしていた。ひとりっきりをさみしく感じていたときに、乗った船で声をかけてくれたのがアンディだった。
「コンニチハ」日本語が聞こえた。異国の地で会う外国人が、自分の母国語を話せるってどんなに心強いものだろう?よかったらいっしょに周ろうよ、俺たちもこの間出会ったばかりなんだぜ、と誘ってくれた。

年中暑いタイのビーチで、わたしたちは毎夜開かれるパーティーで踊り、南国の甘いカクテルを飲み、夜の海辺を散歩した。
5日間しか時間のなかったわたしは、旅を続けるみなに、また会おうね、と約束し連絡先を交換した。

そして今回わたしは、数週間のクリスマス休みをとって、イギリスとオランダに行くことを決めた。
久しぶりのヨーロッパにわたしのこころは浮かれた。ロンドンといえば・トビーのことを思いつきメールしてみると、すぐに返事がかえってきた。もうホテルはとったの?まだとってないなら、俺のフラットに泊まりなよ。リビングルームは広くないけど何日でも泊まってっていいよ、そう言ってくれる彼の申し出がうれしくて、素直にお言葉に甘えることにしたわたしだった。

続き「ドイツからの一通のメール」へ
posted by ナオカ at 00:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 恋愛など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ああ、またワイルドなラブストーリーが始まった^^
って、ナオカさん、本当に国際的ですね〜海外生活はかなりなれているかとお見受けします。
そっちのアドバイスをいつか私にしてください^^(将来海外移住なので)
Posted by blue at 2005年12月06日 14:22
▽blueさん
おお!blueさん、将来海外移住予定なんですね〜。
どちらの国になりそうですか??

>そっちのアドバイスをいつか私にしてください^^
わたしのアドバイスは怖いですよ・・・
Posted by ナオカ at 2005年12月07日 04:51
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