2009年11月10日

同僚は登山家?〜家の暖炉を使えるように

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わたしの住んでいる家は1885年に建てられたもの。フランスでは、古い建物の多くに取りつけられているように、うちにも暖炉があります。
以前は計5つあったようなのですが、すこしずつ事情があって取り外され、いま残っているのは3つ。居間の暖炉は大きいレンガのもの、ダイニングルームとわたしたちの寝室は大理石でデコレーションされたものです。

隣人のマーセルが昔切った薪や、最近うちで切った木からでた薪が庭の一角に積みあげてあるし、暖炉を使えばなんとその分の暖房費はタダ!
以前のアパートでは薪は店で買って、ひと袋6ユーロとか8ユーロしていたものです。


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これは家の側面。正面に見えるのが暖炉やセントラルヒーティングの筒を通した煙突になってます。煙突は反対側に同じものがもう一個あります。

うちの前の持ち主は暖炉を使用せず、煙突にはなにか詰め物をしてあるか蓋をしてふさいである、との話。煙突の蓋をとるには屋根のうえに登らなければなりません。いちど業者に来て見積もりをだしてもらいましたが、それがなんと2つで1200ユーロ(≒16万円)!高いところに上ってうえで作業するわけですから、それなりに値は張るのはわかりますが、それはいくらなんでもない。

・・・と二の足を踏んでいたところ、セバさんの会社の同僚が名乗りをあげた!セバさんはパリの近くの会社まで毎日通っているわけなのですが、最近入ってきたウィリアムはなんと、うちから10kmほどの市に住む、同じノルマンド!
彼がノルマンディーに住んで遠くまで通っている理由は、奥さんの職業によるとか。奥さんは馬を飼っていて、乗馬教室や競馬にだす馬の訓練なんかもしているそうで、馬が飼える広い敷地が必要だそう。
ウィリアムは、馬の飼育の一環でなぜだか7メートルほどある馬小屋の屋根によく上って作業をしているらしいのです。
「よく上ってるし道具も持っているから僕がやってあげるよ」 と聞き、セバさんとわたしは大喜び!これで暖炉が使えるようになったとしたらとってもうれしい。


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さっそく先週の土曜日、彼は隣の市から車を走らせてやってきました。
大きなはしごを使って上までのぼるのですが、落ちたら大変です。ってことで命綱。これをみただけでわたしなんかは震えあがりますが・・・。高所に上るまえの準備は念入りに。彼が腰につけているのは煙突の詰め物を壊すための道具。(はしごや道具類はマーセルが持ってきてくれました)


たっぷりと準備したあと、ようやく登りはじめるウィリアム。
土曜の朝は雲が多く少々風もあり、この秋いちばんの寒い朝でした。みなコートを着込んでいます。


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だんだんと、高く・・・

下で見まもるマーセルとセバ。そんななか、


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ヘルメットをかぶった変なひとが。
したではしごを支えるのを手伝っていたわたしを見てセバさんが、
「バイクのヘルメットをかぶって!ウィリアムがきみのうえに落ちてきたらきみも危ない」
というのでヘルメットをつけたわたしなのです。
しかし・・・待てよ?屋根に上っていくウィリアムが裸の頭なのに、どうして地べたにいるわたしがヘルメットを・・・?
と10分後には不思議に思ってとりましたが・・・実はセバさんは冗談をいっていたのでした。


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とか、彼が真剣に登っているあいだにやっていたら、あらあんなところに!
屋根裏部屋の小さな窓から、道具をウィリアムに手渡したり、屋根のうえに敷くはしごを下からひっぱりあげているセバさん。
わたしとマーセルは道路の反対側にまわって、ウィリアムの一挙一動をみまもっています。


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そうこうしているうちに、お昼の時間に。
ふぅ、ここで一休みです。
わざわざ煙突のためにうちに来てくれたウィリアムのため、わたしたちはマーセルお勧めの中華料理のレストランを前日に予約。マーセルの口ききで、通常は何日か前に頼まねばならないという北京ダックのフルコースを頼んでもらったのでした。
マーセルと奥方、ウィリアムとセバさん・わたしの5人でセバさんの車に乗りこみ、セバさんの奢りでお腹いっぱいただいてしまいました。

最後にお酒好きなマーセルの一声、「sakeはあるか?」で運ばれてきた(おそらく中国産)日本酒。その前にロゼワインも飲んでいたウィリアムを横目にわたしはちょっと心配に。午後はこんどは残りの煙突に登るはずのウィリアム。日本酒まで飲んでしまってだいじょうぶなのか・・・?


家に帰ってきたらもう午後3時。なんと2時間半もレストランで食べていたわたしたちでしたが、天気雨などが降り、酒プラス雨ではしごや屋根がちょっと濡れているというさらに悪条件のくわわるなか、男性陣は家に着くとさっさと次の煙突に登る準備をしています。
わたしは手に汗握り、家の前で命綱を締めなおしているウィリアムに、「サ・ヴァ?だいじょうぶ?」と聞くと彼は笑って胸のまえで十字架をきりました。
わたしの頭のなかには、もし彼が落ちた場合(命綱が切れたりとかなんかの事故)になにかの保険は使えるのか、という考えもちらとよぎった!


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余計なことを考えているあいだに、ふとみるとウィリアムはもう屋根上の人!
さきほどのレストランで、マーセルの奥さんがウィリアムを“アルピニスト”(=アルプスに登る人=登山家)と呼んでいてつい笑っていたわたしですが、


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実は家のこちらの側面は、もう一方より高い!
写真では見えないのですが、この二階分よりさらに下に一階あるのです。(こちら参照)地上から何メートルあるのか、もう考えるだけでも怖い!
ウィリアムが調べてみたところ、こちらの煙突には穴がいくつかありますが、閉められていたものはなく全部使える状態だったよう。わざわざ高い所にのぼってもらって見てもらって申し訳なかったですが、煙突が閉められていない、という状態がわかったこともとってもだいじ。


道具などのあと片づけをして、ウィリアムが無事に地上に降りてきたときには肩のちからが抜けました。
知っているひとが高いところにのぼっているのを見ているとほんとにホラーなことを考えてしまいます。が、マーセルが木の高いところにはしごで登って枝を切ったりするのを見たりしていたので、ちょっとは慣れてきたかな。
最後は煙突のそうじをすこしして、ようやくもうすぐ使える!という一歩手前まできた感じです。

いやはや、マーセルもいろいろな道具を家から運んできたりセットアップしたり、実は高所恐怖症なセバさんも大変お疲れさまでした。(わたしもまだ腰が痛いぞ)


posted by ナオカ at 03:02| Comment(12) | TrackBack(0) | フランス田舎生活あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!

ご無沙汰しております。といっても、実は
ちょくちょくお邪魔しておりました。ブログ
が長らく更新されていなかったので勝手に
心配しておりましたら、sonaさん情報で
お元気だとわかりホッ。そしてステキなお家へ
のお引越しに、また心躍らせております。
ウサギ小屋のような日本の住宅では考えられない
お住まい、ホントにうらやましい限り。
ナオカさん流に染まっていくお住まい、
これからますます楽しみに拝見致します。

寒くなってきましたので、お体御自愛ください。
それからステキなコメント、ありがとうございました。
Posted by tsuchimiki at 2009年11月09日 08:30
手に汗を握りながら読ませてもらいました。
私、高いところ苦手じゃないほうですが、こういうのはダメですね。
ナオカさんの暮らしは、何もかもすごくて。。
いい意味で刺激を受けっぱなしです。
力仕事とこういう作業は、男性の存在が有り難いですね。
日本と違って、地震が少ないから古い建物が維持できるのでしょうね。
体重計が唯一うちのと同じっぽくて嬉しかったです。
私のほうはスケールが小さいです。(笑)
Posted by マリー at 2009年11月09日 20:35
セバスチャン何だか太ったようですね〜。
何年ぶりにお顔拝見!したました。

あそこのあっこの場所で会いましたね〜。
お2人で・・仲良く〜。

覚えてないかもですがよろしくー伝えて頂戴ね。
Posted by はっする at 2009年11月11日 15:39
▽tsuchimikiさん
こんにちは。
・・きちんとお知らせをせず、ずいぶんとブログを更新できずご心配をかけてしまってごめんなさい。
今までの都会暮らしとちがって、家の仕事はずいぶん増え、なんだか一日があっというまですが、目の前にせまっていることからひとつひとつなんとかやっていっているという感じです。
tsuchimikiさんの素敵な日本の風景もまた楽しみに拝見させていただきますね。
コメントありがとうございました。
Posted by ▽tsuchimikiさん at 2009年11月11日 17:31
▽マリーさん
わたし自身も毎日がぇえ??と予想もできないことが起こってくる、という連続です。笑
やっぱり男の人の腕力にはかなわず(勇気にもかも)、わたしももっと力が強くなれば、もっといろいろなことができるようになるのにな・・・と最近よく思います。
体重計、マリーさんのと似てましたか?これ、日本で愛用していたものなのですが、今はセバさんが愛用しているようです。
あ、マリーさん、ちょっと気になったことがあったので先日メールをしようとしたのですが、もしかしてアドレス変わられましたか?
Posted by ▽マリーさん at 2009年11月11日 17:37
▽はっするさん
しー!セバさんの体重のことは禁句ですよ。
あそこでお会いしてからはもう何年になりますかねー。ずいぶん前ですね。笑
みなさんお元気なのかな?
最近首や腰がけっこう痛んだりするので、あーあー、あそこにいけたらいいなーと思ってしまったりしてます。
Posted by ▽はっするさん at 2009年11月11日 17:39
首や腰がけっこう痛んだりするのは運動不足!泳ぎなさ〜〜い!
泳ぎはマッサージ効果が抜群です!

今バタフライをようやく25m泳げるようになりましたよ。

来年はまたまたマスターズ大会に挑みますよ!泳げ・・泳げ
Posted by はっするうらら at 2009年11月12日 09:45
▽はっするうららさん
バタフライを25M泳げるなんてすごいです!
来年また大会に出られるのですね。がんばってください〜^〜^v
Posted by ▽はっするうららさん at 2009年11月12日 20:33
1885年って、
フランスからアメリカに自由の女神が届いた頃の年、
日本では日本銀行券(紙幣)が初めて発行された頃の年、
すっごい古い頃の家だねー。

Posted by    (「∵) at 2009年11月13日 18:20
こんにちは。
あまりに素敵なブログで、コメントするのに緊張しますが、思い切って!

というのも、ヘルメットをかぶったナオカさんがかわいらしいなぁと。

それほど高い位置に上ってくださった友人さん、すごいです!
うちの夫も私も高所恐怖症なので、絶対無理!!
写真を見るだけでもくらくらしてしまいます。

もう暖炉の火を入れるころでしょうか?
暖かい冬をすごされますように…




Posted by shima at 2009年11月17日 09:52
▽   (「∵) へ
なるほど・・・そういう時代の家なのか。
そういわれてみると、そうとう古い感じがするな。笑
Posted by ▽   (「∵) へ at 2009年11月17日 16:44
▽shimaさん
こんにちは。こちらのブログに来てくださってありがとうございます♪
ヘルメットをかぶって下で待っているなんて、いま考えても間抜けだったと思うのですが、なんといってもうえに登っているウィリアムに失礼だったと・・・
わたしの撮った写真を会社の同僚にセバさんが見せたのですが、ウィリアムは“タダで登山できた”とにこにこしてみなに話していたそうです。あっぱれ。笑
以前ドーヴィルなどにこられたことがあるのですね。「就業時間が終了だから」と言って帰るのはいかにもフランス人ぽい・・・しかし乗客は困っちゃいますよね-_-;
そば粉のクレープ、ガレットはわたしもパリに移り住んだ当初、これはうまい!!とかなりはまりました。
フランスは地方によってずいぶん雰囲気が変わってそれぞれ特色があります。(もちろん特産物も!)こんどはお子さんたちといっしょに来られるといいですね。かわいいペアルックが目に浮かびそうです^^
Posted by ▽shimaさん at 2009年11月17日 16:55
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