2006年04月10日

時間のとらえ方のふたつの顔

今週は今通っているフランス語のクラスで発表があります・・・。
それぞれ、自分の国についてテーマはなんでもよし、みなの前でスピーチをするのですが、わたしは水曜日。何にしよう・・・と考えてますが、これにしようかな。
最近「文化による時間の概念のちがい」というようなものを本で読んだんですね。これで、フランスのこと、ヨーロッパの国々の考え方のちがいがもうすこし理解できたので、今日はすこしご紹介したいと思います。

アメリカの人類学者、エドワード・ホールによると、世界には2種類の時間に関するとらえ方があるといいます。
ひとつは「モノクロニック・タイム(単一的時間)」ともうひとつは「ポリクロニック・タイム(多元的時間)」。同じ時間のとらえ方をする国は、ほかの点でも共通した考え方をもつとのこと。
モノクロニック・タイムの社会では、ひとつの時間にひとつのことをする傾向があり、これに対しポリクロニック・タイムの社会では、よく同時にいくつものことをおこないます。
モノクロニックは、イギリス、ドイツ、スイス、北欧諸国、アメリカ、日本が当てはまり、ポリクロニックはスペイン、ギリシャ、イタリア、フランスが当てはまります。
ポリクロニックの社会では、時間は周期的なものであり、時間に縛られないーしょっちゅう予定が変わったり同時にいくつものことをこなします。
たとえば会議中。自宅から携帯電話がかかってきたら答えたり、秘書の持ってきた書類にサインし、立ち寄った同僚の質問に答えたり、とよく邪魔が入ってきます。でもそれがふつうで、その間ほかのメンバーは待っています。時は金なり、とは逆ですね。
逆にモノクロニックの社会では、約束やスケジュールが詰まったスケジュールにそって行動する。時間は永遠に続く帯のようなものとして考えられ、結果、時間に縛られて生きることになるようです。

同じ時間のとらえ方をする人たちは、ほかの点でも共通した考え方をもちます。たとえば管理の仕方や手続き、仕事の習慣、仕事に対する姿勢。自分にあてられた仕事を優先的に考え、必要なときは生活や余暇、楽しみは後まわしにするモノクロニック文化に対し、ポリクロニック文化では人間が最優先されます。時間は帯のようなものではなく、丸い風船のようなもので、誰が関わっているかによって膨らんだり縮んだりする。そして同時に同じことが進行される。アポイントメントは、だいたいその頃に、という目安なので、変えてもいいしキャンセルしてもかまわない。ポリクロニック文化の人たちは、同時に3つの別々の会話に耳をかたむけながら、人の脈拍をとったり、書類にサインしたり、航空券に必要な事項を書きこむことができる。

仕事をするうえで、この2つの時間感覚のずれがある国どうしでは、締め切りに対する厳格さなどが問題になってくるようです。でも、これだけ時間に対するとらえ方がちがう、ということをわかっていれば、もっとちがうものに対して寛容になれるかもしれないですよね。

わたしはフランスに来てしばらくは、「合理性」ということばの全く当てはまらない管理体制、ものをひとつ頼むにもあっちへ行ったりこっちへ行ったりしてたらいまわしにされる、学校では先生もしゅっちゅう開始時間に遅れてくる、など、なにかひとつやるのにもとにかく時間がかかり、効率の悪いことに驚きましたが、ここに慣れてきた今では、時間のかかることが気にならなくなったり、逆にこちらのほうがラク、とも感じるようになってきました。
時間や仕事よりも、各個人が尊重されている、というのはある意味とても人間らしい気もします。
もちろんどの文化に属していても個人差はあり、うちの場合セバはかなりモノクロニックなところも強く、フランスでよくイライラしていたりするし、逆にわたしはポリクロニックなところもあるのか、のんびりかまえてたりもするのですが。
歴史や地理関係からうまれる異なった文化の根底を知っていくことは、それを理解することにつながり、そしてそれを受け入れるということになる、ひいては自分のためになるんだ、と思うんですよね。

フランスは、ポリクロニックとモノクロニックを使い分けてるといいますが、もっとすごいポリクロニックだというスペイン・ギリシャにとても興味が出てきてしまいました。

今書いてきて思ったけど、これ、フランス語で説明できるんだろうか・・・・・・。
準備、が、がんばります^^;;;

わたしの読んだ本はアマゾンにはなかったのですが、エドワード・ホールは
空間のとり方も文化によって異なるという本も書いています。↓
『かくれた次元』 エドワード・ホール

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posted by ナオカ at 23:40| パリ ☀| Comment(11) | TrackBack(0) | 独断の外国人の特色 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この話すご〜くいい!!それから面白い。
なるほどな、とおもっちゃいます。彼氏が時間にさほど縛られないのも約束に遅れる事に対してストレス感じたりしないのも“え〜、ルーズだなぁ”なんて思ったりしたけれど合点いきましたよ。環境もそうだと思うんだけど捉え方そのものが違ってたんですね。超ノモクロな私は始終イライラしてますよ。日本人にもポリクロ(単にだらしないだけなのかは謎)の人沢山いますもんね。
Posted by coco at 2006年04月11日 09:39
はじめまして。

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Posted by 人気ブログランキング・ブログ検索「ランブロ」管理人 at 2006年04月11日 11:47
なるほど!とてもいい記事ですね。面白く読ませていただきました。
私はやっぱりどっちかというとモノクロニックで、ポリクロニックにイラっとくるのですが、すぐに、まっいいか〜ってなっちゃうんです。
あまりしつこくないというのかな。
でもこの観念のありかたを読んでると、イライラする事も少なくなりそう。
もっと読んでみたいなと思いました。
Posted by maria at 2006年04月11日 14:45
ナオカさん、こんばんは!
時間の概念の違い、面白いですね!!
そういう本を読むナオカさんもきっと聡明な方なんだろうなと思いました。
最近、つくづく読書って大切だなって感じます。社会人になってからあんまり本読んでないなぁ・・なんて、ちょっと反省しちゃいます^^;
ところで、ナオカさん、すっかり元気になられたようでホッとしました☆
学校の発表、頑張ってくださいね!!
Posted by Mon plaisir ☆ at 2006年04月11日 23:58
ポリクロニックとモノクロニックですか〜初めて聞きました。私なんか、その言葉を覚えるのだけでも大変(笑)フランス語の発表会頑張ってくださいね!
是非時間がある時私のブログにも遊びにみてくださいね!!始めたばかりなのでまだブログ友達少ないんです〜><
それでは、また遊びに来させていただきます!!^0〜
Posted by mako at 2006年04月12日 02:20
▽cocoさんへ
わたしも、フランス来る前はセバの適当〜なところにイライラしてることもあったのですが、フランスにきたらもっとすご腕ばかりでセバがモノクロに見えてきました^^;
luluさん、ルーズだったりします?(笑)日本に住んでいると日本のやり方の影響受けるかもしれませんね。cocoさんも、luluさんのいいところに影響を受けて、ふたりともよくなったりして^^
Posted by ナオカ(cocoさんへ) at 2006年04月12日 06:23
▽mariaさんへ
まいっか〜ってなるmariaさん、お会いしたことないのになんとなくわかるような気がしたり(笑)
なんだかmariaさん、mixされてるのかもしれない!?ですね(笑)←ベルギーの影響??
Posted by ナオカ(mariaさんへ) at 2006年04月12日 06:26
▽Mon plaisir ☆ さんへ
こんにちは!
読書、時間と気持ちに余裕がないとなかなかできないですよね-"- Mon plaisir ☆さんは、ワインのこと、たくさん本を読まれててすごいですーー^^
その節は心配してくださったようで、、ありがとうございます。
今後もよろしくです!^^
Posted by ナオカ(Mon plaisir ☆さんへ) at 2006年04月12日 06:31
▽makoさんへ
イタリアはかなりポリクロニックのようで楽しそうですね☆ イタリア人のラテン的気質は日本人(というよりわたしとかな?)と反対!の気がして、なんだかいい影響を受けあえそうですね〜makoさんと彼は!^^
は〜い、ブログ遊びにいきますね〜。
Posted by ナオカ(makoさんへ) at 2006年04月12日 06:34
はじめまして。ブログをザップしてたら、とってもためになる話に行きついたので、感動して、はじめてコメントしてます。(私もパリには3年います。以前はローマにも1年住んでました。そう、日本と時間の慣性が違う人々の中で泣いたり、笑えたり。。)なるほど、ラテン系のベースがわかりました。それと、そうそう、そういうことを外国語で発表したい時のとまどい。naokaさんはきっと、フラ語上手だとは思いますが、それでも、ありますよね。もどかしさは。。。では、いいブログを知ったので、また訪問しますね。(ちなみに私もブログしてましたが、今は休止中。なので、コメントのみの訪問です) 
Posted by mlle mouton at 2006年05月07日 06:10
▽mlle moutonさんへ
はじめまして!コメントありがとうございます^^
パリに3年、以前はローマにも1年いられたんですか??わ〜素敵!ローマってすごい歴史の街で、住むなんて憧れちゃうな〜^^
mlle moutonさんはそれだけラテンのところに住んでいたらもうプロ並み(?)かと思いますが、やっぱり戸惑うことってありますよね。
でもこっちのほうの時間の感覚に慣れてきたら、逆に日本の人や社会と仕事をするときに細かすぎたりペースが速すぎて戸惑ったり・・・(笑)こうして、複数の国に住むと、自分のなかの尺度も混ざっていって異邦人になっていくのかな、なんて最近思ってます^^;
またお気軽にコメントくださったらうれしいです!ではまた^^/
Posted by ナオカ(mlle moutonさんへ) at 2006年05月07日 19:41
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