
フランス語夏季コースが行われている学校、本当は音楽院
フランス語の夏季コースがはじまって二週間。
実は、あまり、勉強できてません。
まずは、思っていたよりも授業内容が初歩的で、今までのおさらいになっているところ。
それと、家のちかくに住む、つるみ仲間ができてしまったこと。
まずは日本人のKちゃん。
Kちゃんは、コンセルバトワール、音楽院でピアノを専攻している31歳の女の子。日本で5年ほど働き、ピアノをやりたくて渡仏して4年。わたしとほぼ同じで、ついでにフランス語のレベルも同じくらい。
しかし問題は、Kちゃんではなく、その彼氏であるペデロ。
授業が終わると、
Kちゃん『あ、この間の中華、行ってみた?』
わたし 『ううんまだ〜。あ、この間おいしいって言ってたパニーニもまだ食べてないよ。イタリア食材店、見つからないんだけど、道のどっち側?』
と食べものの話がはじまり、
Kちゃん『もしかして、今日パニーニ食べに行く?』
わたし 『うん。いいね』
と、なぜかいっしょに昼ごはんに行くことになり、
Kちゃんといつも一緒のペデロと三人で道を歩いていきます。
すると、
ペデロ 『あ、この店知ってる?』 と突然イタリアン・レストランの前で立ち止まる彼。
わたし 『うんうん。アナ(クラスメイトのひとり)がおいしいって言ってたよ』
ペデロ 『ここに入ってみようか』
Kちゃん『でも、パニーニ食べに行こうって言ってたから〜』
○○×× ○○×× ・・・
わたしにはわからない言葉(スペイン語なまりのフランス語かな??)で言葉を交わすふたり・・・
わたし 『じゃ、ちょっとメニュー見てみようか?』
・・・パニーニが、なぜかイタリアン・レストランに代わり。
でも怖いのは、このふたりはわりと飲むのです。
わたしもわりと飲むほう。そう、わりと飲む三人が集まると・・・
まだ時刻は昼の一時半です。しかしなぜか、わたしたち三人の前には、イタリアン・ロゼのグラスと、そのほか赤いスパークリング・ワインのボトルが。
『三人でサラダ頼んで分けようか?』 ・・とペデロが立案します。頼むものも増えていき・・・
気づくと、高い太陽のなか、三人でいい気分になり、
お会計のレシートを見てびっくり、コーヒーを飲むのは控えて、
『うちでコーヒー飲む?』 『いや、うちにおいでよ』という話になぜかなり、
家でコーヒーを飲みながら話していると、なんだかまた新しいワインが出てきて、いいよいいよ、と言いながら一杯・・・
気づくと夕方・・・
と、なぜかこのような流れになっているのです。
ペデロはスペイン人。うちの近くのコンセルバトワールに留学しているときにKちゃんと知り合ったのがもう3、4年前だとか。彼の専攻はサックス。
一時期はKちゃんといっしょにこの街で住んでいたそうですが、スペインでサックスの講師をすることが決まり、今はあちらに住んでます。夏のバカンスでKちゃんのところに来ていて、ふたりそろって今フランス語の夏季コースに来ているってわけ。
しかし・・・ペデロのマイペースさは半端じゃない。セバさんも、わたしから見るとこの人ラテン?とたまに疑うことありましたが、比ではない!スペイン人、ラテン過ぎる!
先日も、パリに用事があり三人で行ったのですが・・・目的地に着くのにエラい時間がかかった!
というのも、どこで乗り換えするか?という意見が分かれ、気づくとなぜか通りかかったバスに乗ってみたりして。それからメトロに乗ったりなんだりして、なんだか一向にコトが進まない!用事を済ませたら食べようと思っていたお昼ご飯を食べたのがなんと夕方4時。
日本のうどん屋さんで、わたしはカツ丼、ペデロとKちゃんはうどんとか天ぷらとか食べましたが、気づくとこのふたりは500mlのアサヒビールを手にしてました。それを見ていたら、ついわたしも控えめに一番絞りの330mlを・・・
これは、Kちゃんがまずのん〜びりしたペデロ・ムードにやられ、わたしがそのやられてラテンになったKちゃんにやられている、という感じではないかと察します。
・・今になって“学校に行く”という響きも自分でも首をかしげるくらい不思議に思うことありますが、このKちゃんとペデロといると、なんだか家にいながらバカンスに行っているような気分にもなる今日この頃です。
夏だし日が眩しいし、ううむ、こう・・・ね。
ペデロがひとりいると、なんだか時間の流れがゆっくりになり、こうしなきゃ・ああしなきゃ、と思っていたことが実は、たいしたことでもないのかな〜、なんて思えてきてしまうから不思議。
Kちゃんは、スペイン北部で仕事をしているペデロといっしょに住むため、来月フランス南部に引っ越すそう。離れ離れのことも多かったふたりだと思いますが、いっしょになれてよかったね。と思いますが、さみしくなるかもな〜。

リラさんはこんな感じにくつろいでるみたいです。

