2009年07月07日

引っ越します

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たいへんごぶさたしてます、みなさまお元気でしょうか。
いろいろとばたばたしていて、まったくブログを更新できずにごめんなさい。
わたしもセバさんも、そしてリラさんも、変わらずに元気に過ごしております。

さて、このたび、5年住んだパリをはなれ、もうすこし郊外に引っ越すことになりました。
というのも、セバさんとふたり意見が完全一致で気に入った家をみつけたからです。

フランスに引っ越してきて5年、今まではレジョン・パリジェンヌといって、パリ圏におりましたが、
こんどはそのひとつ先の県。気候もすこし変わるかもしれません。


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実はわたしは、フランスに引っ越してきてから大きなきれいな家をみると、その建築様式、内装の美しさなどから、お城のようだな、と思っていて、いつかじぶんも、そのお城のような家に住むのが夢でもありました。
わたしたちがみつけた家は、きっとセバにとってはふつうだし、お城にしては小さいものだけど、遠い国からきたわたしからみればりっぱなお城のようなもの。
庭が広く、小さな川が流れているのも気にいっています。
まぁそのへんは、半分以上はリラさんのためかもですが・・・。


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先週だいぶ気温のあがったこちらでは、リラさんは屋根のうえでよく鳩さんたちと遊んでいるようですよ。リラさんの元気っぷりはあいかわらずです。

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posted by ナオカ at 18:34| パリ ☁| Comment(13) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月08日

青い冬

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みなさま 元気にしてますでしょうか。
これ、パリのコンコルドに突然あらわれた大きな観覧車。
あまりの輝きに遠くからみても目を奪われてしまいます。
コンコルド広場からは、シャンゼリゼのイリュミネーションと、青く仄かに光るエッフェル塔が見わたせてしまい、なんだかお得な感じがしてしまいます。
今は、ものすんごく混んでますが。


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今年の冬はすこし寒いようで、11月にこちらでは初雪が降りました。
パリやその周辺では、少し前からうっすらとイリュミネーションが目だってきていて、
昨年から、青と白の光のものが多いような気が。


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さて、もう12月も半ばになるのですね。
みなさんの一年はいかがでしたでしょうか?

posted by ナオカ at 05:57| パリ 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月30日

いくつものファースト・インプレッション

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早いもので、もう9月も終わりなんですね。
家の外壁のつたが紅く色づくのが好きで、あちこちで見かけるたび、ついじぃっと見てしまいます。

さて今日から、フランス語のコース、新学期がはじまりました。
今日は初日、みなで自己紹介などをしてから、簡単なエクササイズがはじまり。
先生から配られたプリントには、「Premieres Impressons...」と書かれていて、さまざまな国籍の人がフランスについてのファースト・インプレッションを語った証言がずらっと並んでいます。
犬がどこにでも連れて行けてびっくりした、でも糞がいたるところに落ちているのもびっくりだとか、フランスは公共機関のストライキが多くて驚いたとか、フランス人のビズゥの挨拶(頬をあわせてチュッチュとするもの)が人によって2回だったり4回だったり3回のときもあるので混乱する、などなど・・・ 
その中で、おもしろかったのが28歳、イタリア人女性の証言。
「びっくりしたのが、ここではデートに行くときも待ち合わせをするのね。イタリアでは、特に初めてのデートのときは、男は必ず女性の家に迎えにくるわよ」
へぇ〜〜〜〜。
これはフランス人の先生も、「初回に住所を教えたら怖いわ」なんて言ってましたが、いや、男は迎えにくるものだと、うんうん頷いている生徒もいたので、こういう習慣の国もすくなからずありそう。

まぁ、このような第一印象の証言が18個あり、先生はひとつひとつ、生徒を指して読ませていきます。
だいたいはこんな感じに微笑ましいようなもの、あるある、とついプっと吹きだしてしまうようなものだったわけなのですが、ひとつだけ笑えないのがあった!!

日本人のMamikoさん、36歳の証言。
『わたしがフランスに着いたとき、なんだかぜんぶが安くみえてびっくりしたの。家賃、電話料金、電気代、交通費、食べもの・・・う〜ん、でも、たぶんそれはわたしが日本人だからかな!』

・・・

クワ〜〜〜???!!!

なんですって?!?!

これを読み上げられたときは、いや〜、恥ずかしくて下を向いちゃいました。
恐る恐る顔をあげてみると、他の生徒のみなさん完全にスルー。
クラスには、イギリス人やノルウェー人、スウェーデン人からアメリカ人までおります。

そこでもちろん、「これはほんとかな〜?ナオカに聞いてみましょう!」と先生からの突っ込みがまいります。
「いえいえこれはたぶん10年か20年前の話だと思います。もう高くて高くて!」とはっきり言っておきましたよ。
だいたいテキストで使われている文章なんて、すこし前につくられたものだと思うがこれはひどい!というか、日本人だったら、聞かれてもこんなこと発言しないよね??これは、フランス人がつくった陰謀だ!と(かなり)思いましたが、
しかし、みなさん完全スルーされたということは、日本人は、少なくともこういうイメージがあるのかな、とも思ってしまいました。

いや〜、恥ずかしかった。
しかし10年前だか20年前のMamikoさん 36歳、実にやってくれましたな。

そうそう、クラスでは、顔見知りの人もちらほら。
仲よくなれそうな、夏のクラスでもいっしょだったアメリカ人も。彼は米経済新聞の校正者をパリでやっていて、職業柄、ちょっと話の通じるところあり、なんとなくウマが合いそうです。
フランス語のコースの第一印象は、なんとか楽しくやっていけそうかな?という感じです。相変わらず、進歩しませんが。


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元気なリラさんの最近の日課。
昼ぐっすり寝て日が暮れてからはハンター・リラさん。
屋根のうえに、秋の虫を狩りにいくのが楽しみなようです。
リラさん、大きい虫は連れてかえってこないでね。お願いね。

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posted by ナオカ at 05:27| パリ | Comment(14) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月10日

懐かしい人とパリ

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カルチェ・ラタン、パンテオン。
先週は、東京から懐かしい知人がパリに来ていました。
彼女と出合ったのはもう8年ぐらい前になるのかな。東京で、共通の知り合いなんかとパーティやら遊びにやら行っていたのは、もうずいぶんと前。
今ではふたりとも所帯を持ち、彼女は二年間ニューヨークにご主人といっしょに行っていたり、わたしはフランスに移り住んだりして、
やり取りはたまに、インターネットで、会うことはなかったのですが
こうして彼女がパリに旅行に来たときに会えるなんて、なんだか感慨深かったです。


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こちらはマレ地区のティー専門店。
しかしこう、いっしょに見てまわるのって楽しいんですよね。
彼女はお茶が好きで、ティーのお店でもう専門的に話を聞いたり、
また刺繍をするようで、手芸屋さんでわたしにはわからないものを買っていたり。
ふだん、じぶんが興味ないものって、歩いていても目に入らずさらっと通り過ぎてしまったりするけど、じぶんと違う趣向を持つ人といっしょだと、へぇ、こういうものがあるんだ、と新たな発見があったりしますよね。


そしてびっくりしたのが、彼女のポジティブな姿勢!
わたしはここでぽわ〜っと生活しておりますが、彼女はいろいろなことに興味を持っていて、たくさんのアンテナがあるようです。
また、わたしなんかは他の土地に旅行に行っても、かなりと辛辣な目で、ここがちょっとね、とか、これはおいしくない、ホテルの部屋がせまい、etcetc、つい文句を言い気味なのですが、彼女は違う!
外国にはなんども住んだりして慣れていると思うのに、
楽しそうにパリをまわって話をしている彼女を見て、なんだかとても新鮮で、ちょっと自分を省みてしまいました。


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そうそう、これは最近マルシェで見つけた花です。
“Mon Plaisir”、わたしのお気に入り という名前のお花。茎が水仙のように真っ直ぐくっきりと上に伸びています。日本にもあるかな? 

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posted by ナオカ at 18:40| パリ | Comment(10) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月10日

別れと出会い

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すこし前にお話しした、Kちゃんとペドロが先日スペインに越していきました。


新学期が9月からはじまるフランスでは、8月には引っ越しが多かったり、友人が国に帰ってしまったり、
なんだかわたしにとって夏は別れの季節でもある気がします。


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Kちゃんとペドロと、最後にこのレストランで昼食をとりました。


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ふたりはなんでもパーティー続きで体が疲れている、とのことで
ペドロは 「パ・ワイン。ワインなしでね」 と言っていたのに、
なぜかレストランで、いつも一番うえを陣取り光り輝いているワインリスト。
それを、ついつい睨んでしまうペドロ。
そしてやはりこういうことに。


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Kちゃんが頼んだアントレは、カルパッチョ。
ユッケをイメージして注文したKちゃんはちょっと不服そう。ひとくちもらうと、なんだか味がない!オリーブオイルがただかかっているだけのようです。肉は新鮮なんだけど。
そこへ、通りかかった顔見知りのウェイターは、Kちゃんに食べ方アドヴァイスを。
なんでも、胡椒と塩を、たっくさん振って食べるそう。
やってみたら、なんだかイケる味になりましたが、なんとな〜くお醤油が欲しいね、と思ってしまうわたしたち。


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メインには、本日の一皿、の鴨を頼みました。柔らかくておいしい。
つけ合わせのポテトのドフィノワースがやはり光ってます。

なんでも、引っ越しの一週間前になってペドロは、引っ越したくない、俺はパリが好きなんだ!と熱く言いはじめたらしく、困り果てたKちゃん。
住み慣れた土地を離れ、新しい場所へ行くときって、特に名残惜しく感じますよね。友だちも誰もいないわけだし。
「でも、一週間前になって困る〜。パリは、9月からの職探しはもう4月ぐらいには終わってるんだよ。スペインは今ごろ探してればいいけど!」 とKちゃん。そうなのか…
若く、音楽を奏でるひとたち。望めば、まだこれからいくらでも、いろんなところに住めると思います。


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レストランで昼食をとったら、ばたばたとKちゃんの家に行き、
ペドロのスペイン語のコンピュータで日本語が打てるように設定。
Kちゃんは今まで日本語のコンピュータを持っておらず、ずっとローマ字でがんばって日本語を書いていたそうで、日本語が打てるようになったコンピュータに感激がひとしおみたいでしたよ。


Kちゃんとペドロとは短いあいだだったけど、
同じところにいて、いっしょにいる人によって空気や時間の流れが変わってしまうという、なんだか不思議な体験をしました。

これから彼らはスペイン北部のペドロの故郷で、フランスのスペイン国境近くで住む家を探しはじめます。
その街は、大西洋に面していて、Bayonneという生ハムで有名なところ。


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ふたりだからきっとだいじょうぶ。お幸せに、そして新しいところでもマイペースでがんばってね、Kちゃん、ペドロ。


・・・と思っていたところ、スペインに着いたKちゃんからさっそく日本語でメールが!!
無事に到着、思ったよりも寒くて驚いている、4年間住み慣れたこの街には特別な思い入れがあり最後は泣いてしまった、
明日は住むアパートをBayonneに探しにフランスに行く、たぶんそこで一晩キャンプをする (え?)、なんて書かれておりました。


ふたりが行ってしまい、わたしもちょっぴりさみしくなるけど、でも、
これからまたどんな人と出会うのかな?とワクワクします。

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posted by ナオカ at 18:39| パリ ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

ちゃらになった1サンチーム

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先日マルシェで買ったデコレーション用の花はこんな感じです。


心配していたルフトハンザ航空のストライキもだいじょうぶそうで、
なんとか週末旅行に行けそうです。

もう少しで出かけるのですが、その前にちょっとだけ。


今日うちの近くにあるスーパーに行ったときのこと。
そこは比較的小さく、あまり品揃えも豊富ではないのでふだんはあまり利用しません。
が、猫のトイレの砂や水なんか、重いものを買うには近いのでたまに行きます。

小さい店なので、レジは3つしかなく、通常はひとつしかスタッフはおりません。
時刻はお昼時、わたしの前には何人もの人が、水だけ、とか、サンドイッチだけ、持って並んでいます。ちなみにわたしは猫のトイレの砂と、コーヒーのパックふたつ。
今日のレジは、くりくりしたブロンド、丸い眼鏡をかけた中肉中背のマダム。実はこのマダム、ちょっと苦手なのですが、他のレジには誰もいないので選択肢はない。
マダムは手際よく処理していきます。あっという間に、わたしの前の黒人の若者の番になった!
マダムが、彼が差し出したビール一本をレジに通すと、彼は「シェーバーの刃をちょうだい」と言いました。
マダムは聞き取れなかったようで聞き返します。「は?」
彼はもう一度、シェーバーの刃のメーカーを言います。マダムは今度はわかったようで、レジ近くにある、お酒の瓶などが入っている鍵のかかったウィンドウに近づいて取りに行きました。
それをレジに通し、「5ユーロ1サンチーム」と言うと、その若者は5ユーロ札を渡しました。マダムは、「1サンチームないの?」と聞くと若者は「ない」。するとマダムは深〜いため息をついた。そしてわたしの目をじっと見て少し顔をゆがめ、椅子から立ち上がり、ジーンズのポケットからゆっくりと鍵の束や、メモの切れ端などを取り出した。
・・気の小さいわたしは、こういう場にいるだけでもう、ちょっとどきどき。
ポケットの一番底から取り出したものは、小銭。ほ、よかった、危険なものじゃなくて…。
マダムは取り出した小銭を調べ、その中からゆっくりと1サンチームをつまんだ。そしてオーバーな身振りで、若者からもらった5ユーロ札とともにそれをレジ箱に入れました。
「もう行っていいの?」と若者。マダムは、いいわよ、と若者のほうを見ずに返事をしたあと、ガラスの自動ドアを通り過ぎる若者に、聞こえるか聞こえないかの声で、いや聞こえるだろう、「もう来なくていいからね、○○××…」というようなことをつぶやいています。
そしてまたわたしの顔を無言で見ました。その目は「まったくね」と言っているようです。

1サンチーム、円で1.5円ほど、自腹で出してあげたんだろうけど、その捨てゼリフも相当…。わたしだったらそんなこと言われたらもうこの店来れない。おっと、その前に1サンチーム足りないってこともしないか。

でも、このマダム、わたしはもともと苦手なのです。
というのも…

このスーパーは、表示されている金額とバーコードを通したときの金額が異なっていることが少なからずあるので、わたしはいつも買ったあとレシートを見るようにしています。
他のスタッフは違うのですが、なぜかこのマダムはレシートをいつもくれない。客に渡さないので、印字されたレシートがいつもびろ〜んと機械から垂れさがってます。
以前、会計が終わったあとに「レシートをくれ」と自己申告したら、返答なし。わたしの次に並んでいたお客が、聞こえなかったのと思い、「レシートくださいって言ってますよ」と言うと、「わかってるわよ」みたいな感じ。そこにぶら〜んとしているのになかなかくれず、わたしはどうしたらいいものかじっとそこに突っ立ってました。
次のお客さんが終わったあとに、やっとぴりっと切ってくれたので手を出すと、マダムはわたしを横目で見て「5サンチーム」と言う。
ぇえ?金取るの??と目を丸くすると、「そう言えば次から欲しいって言わないでしょ」と、してやったり、の顔で笑っています。わたしとレジに並んだいたお客さんは、どういう顔をしていいかわからず、そこは不思議な沈黙に満たされていた…

それはさておき、わたしの猫の砂とコーヒーふたつを機械に通し、お会計。
「5.89ユーロです」マダムが言う。小銭がいっぱいあったので、5ユーロ札一枚と50サンチームの硬貨一枚、10サンチーム硬貨4枚出す。しめて5.90ユーロ。と、マダムはそれをレジの箱のなかにしまい、そのままわたしとは反対のほうを向いてじっとしています。
わたしのお釣り…。もちろんレシートもくれない。
しようがないのでまたそのまま立っていると彼女は、10秒後ぐらいにやっとこちらを振りむき、
「1サンチームがない〜」と困った顔で言いました。
わたしははっとして、「じゃいいですよ」と言った。
マダムはさらにわたしの反対側を向いて、誰か別のスタッフを呼ぼうとしているかのよう。
「ほんとにいいですから」とわたしが言うと、彼女は恥ずかしそうに口元を曲げ、こちらを見た。
そして、いつもは自分からボンジュールもさよならも言わない彼女が今日は自分から「さよなら」と口にし、口を曲げたまま黙ってわたしにレシートを手渡してくれた…。
これでさっきの1サンチーム、ちゃらですね、とわたしは思わず言いかけたが、下手に口出しをすると傷つくかもしれないので黙って店を出ました。(ほんとはなんてフランス語で言えばいいかわからなかったんだけど)


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今日お隣の国に持ち込もうと思っているチーズは
ちゃんと昨日別のスーパーで買いましたよ♪
税関さんにばれませんように…

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posted by ナオカ at 20:26| パリ ☀| Comment(10) | TrackBack(0) | パリ生活のエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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