2008年07月18日

パテとフォアグラ?そして白ワインは何からできている?

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先日、Kちゃんたちと行ったイタリアン・レストラン。
おいしかったので、セバさんといっしょにまた行ってきました。
写真はパプリカのファルシー。
イタリアの料理は野菜がいっぱい、彩りがきれいでヘルシーっぽいですね〜。


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店内全体に、天井までイタリア・ワインが並んでいます。
すっきりしているインテリアですね。


さて、今日も学校ネタなんですが。
先日、Kちゃんとペデロといっしょにワインとラテン・ムードに酔ってしまっている話をしましたが、実は彼らだけではなかった!

それというのも。
わたしのクラスの先生は、エチエンヌという50代半ばの男性。
頭髪はだいたい白く、髪型は昔の貴族風?・・小泉元大統領といった感じ。
カーキのズボンにノリのついた真っ青なブラウスを肘までたくしあげ、左手の薬指にはアンティークっぽい黒い丸い指輪をしている、なかなか変わった雰囲気のお方でございます。
この人が、だんだんとわかってきましたが、なんというか、いろんなことに知識が豊富なんですね〜。
夏季コースがはじまったころから、やれ歴史の話、やれパリの建造物の話、なんかでよく授業が脱線していて、それがわたしとしてはちと不服だったのですが、
ノセると何でも話してくれる♪ ことが判明。

たとえば・・・。
わたしは本が好きなので、フランス語のエクササイズで、フランス人作家の名前を例文にちょこっと入れてみたりします。
すると、『それは誰?』から話は横にそれ、延々とフランス人作家、フランス文学の歴史やなんやらについて語り出す。
それがまた、年代なんかも細かくて、よくこんなにいろんなこと知ってるなって感じなんです。

しかし彼。
いちど話が脱線すると、生徒の横やりも含め、30分以上は続く。
話が終わったときにはみな、『あれ?さっき何やってたんだっけ?』状態。もちろんエチエンヌも。

そして今日ついに。
話の脱線ついでにワインの話に♪♪
これにはみんな食いついてきます。もう誰もエチエンヌの話を止めるものはいません。

フランス語では、スパゲティ、パンだね、中華麺などをまとめてPate パット、と呼ぶのですが(実に広い範囲ですよね)、話はそこからはじまった!
『そうそう、パテというのもあるね』 とパテの話に派生、誰かがすかさず、
『パテとフォアグラは同じようなものでしょ?』と発言。
エチエンヌは、目を大きく開き、ウ〜ララ!の顔。そこから、パテの作りかたとフォアグラの作りかたの説明がはじまり。
パテはオーブンで焼いてつくるのだけど、フォアグラはほとんど火を通さない。全く別物、とのこと。
・・でも、パテとフォアグラって、見た目似てますよね??
と思わず発言すると、エチエンヌはさらに目を大きく開き、さらなる説明がはじまります。・・ほんとに見た目似てると思うんだけど・・・。

汗だくになって熱弁をふるったエチエンヌ。
10分ほどそれらの違いを語りつくしたら、こんどは他の生徒が叫ぶ。
『フォアグラには、なんのワインが合うの?』

そこからまたエチエンヌの説明が。『ソーテルヌと、アルザス・ワインと、赤ワインはボルドーの濃いのだね・・・』
そうそう、ソーテルヌって白ワイン知ってますか?
これはセバさんが、フォアグラといっしょに飲むのが好きで、よく日本で買ってたんですよね。
エチエンヌが続けます。『ソーテルヌはすっごく甘いワイン。それにすごく値段が高い』。

ぇ?
ソーテルヌは高くない。10ユーロぐらいでスーパーで売っている。
思わずそう言うと彼は、はは〜んとニヤリ笑い、
『10ユーロのソーテルヌ?それはね、たぶんちょっと違うものかもよ』

・・・。

わたしとセバさん、日本で挙げた結婚式の引き出物にもしかしてちょっと違うソーテルヌを渡しちゃった?!?
というか、安いのしか知らなかったし!冷汗

『スーパーには、ちょっと違うワインがあったりするからね。ソーテルヌは、うーん、35ユーロぐらいかな』


それから赤ワインと白ワインの違いって知ってます?
白ワインは白い葡萄からつくったから白い、と思いますよね??
違うらしいんですよ、エチエンヌが言うには。
白ワインは、葡萄の皮をむいてつくっているらしいんです。(これほんと?真実と違ったらぜひツッコミお願いします)

ワインの話からエチエンヌの好きだというウォッカの話に脱線、それを言われちゃ、わたしの好きなアルマニャックやコニャックの話もつい口にしてしまいます。


後ろをはっと振り向けば、いつもはぽわ〜んと授業を聞いているペデロとKちゃんが必死に頷きながらノートをとっているではありませんか!!

今日はその話で一時間をこえ、そのまま授業終了時刻。エチエンヌは、やろうと思っていたところまで授業が進まなくて、冷や汗をかいていました。明日一日しかもう残ってないのにね。
しかし生徒はみな、フランス人から食べものの詳しい話を聞けて大満足♪

・・・とまぁ、こんな感じで、みんながみんな、あまり授業とか仕事になっていないようです。
よかった・・・って、安心してたらいけないけども。はは・・・

ちなみに今日は、Kちゃんとペデロとお昼に中華レストランに行ってみました。
コースに入っていた飲み物で、もちろん“赤ワインお願いします”と言ったら、
ふたりは、“コーラ”だの“お茶”だのと言って、勝手に休肝日してる!!
わたしひとりでワイン頼んでなんだかさみしい一日でした。

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posted by ナオカ at 05:42| パリ | Comment(13) | TrackBack(0) | パリの学校こぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月16日

学校のクリスマスパーティー

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今日は、わたしの通うフランス語学校でクリスマスパーティーがありました。

今まで計8ヶ月通ったフランス語。途中とぎれましたが、まだまだぜんぜんうまく話すようになりません。あいかわらず、日本に住んでいた夫のセバの日本語のほうがずっと上で、家では日本語・・・。

でも、“ボンジュール”と“メルシー”くらいしか言えなかったはじめと比べれば、まだまだこれからです!

今の学校は、フランス人によるフランス語での授業で、クラスは15人ぐらいのさまざまな国籍の生徒がいます。
アメリカ人、ポーランド人、ロシア人、ベトナム人、中国人、メキシコ人、ドイツ人、オーストリア人・・・年齢もさまざまで、上は42歳から、下は18歳の子もいます。

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今日のクリスマスパーティーは、あらかじめ小さいプレゼントをそれぞれ持ってきておいて、サンタクロースに扮装したスタッフの人がひとりひとりにプレゼントを配りました。

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みなで、各国のお菓子や料理を持ち寄り、先生が持ってきてくれたワインとともに食べます。
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初心者からはじまったみなの共通語はフランス語。
言葉の壁はあるし、どうしてもそれぞれ文化や環境の異なったところで育ったので、
なかなか理解したり意思疎通するのが難しいのはありますが、
みな家族や友人と離れ、ひとりで語学を勉強しにきている人がほとんどです。
なので、今日はみんな楽しそう。

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かくいうわたしも・・・30歳を過ぎてから学生になったとしても、
こういうパーティーのときはわくわくしたり、プレゼントをもらうときは興奮してしまったり、学校に通っていると、自然と子供になってしまうのかもしれません。

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Joyaux Noël!(メリークリスマス!)

さてこれから学校の宿題やらなきゃ^^;

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2005年11月11日

日本代表で「いいえ!」

パリで行きつけの病院に電話した場合の話し。

わたし:「あの〜、先生とお話しできますか?」
受付の女性:「ノン。」
わたし:「あの〜、先生とお話ししたいんですけど・・・」
受付の女性:「ノン!」(しつけーな)
わたし:「・・・・・。」(何を言っていいかわからず無言)
受付の女性:「先生は今いませんよ」(怒)
わたし:「いつ先生とお話しできますか???」
受付の女性:「わかりません!今とにかくいないんですよ!!」(激怒)

このように、“先生と話したい”と言っただけなのに、なぜか怒られてしまう。
ま、このように、できないことはノン。という一言ではっきり言う、というお国柄でもあります。
しかしわたしのようなやんわりとした日本人、パリに住みはじめた当初は、病院に電話するのが怖くて避けていたようなものでした。

フランス語には、はい・いいえ の言い方が3つある。
Oui(ウィ)=はい、Non(ノン)=いいえ、Si(スィ)=いいえ、そうです(〜じゃないんですね??と否定形で聞かれた場合、いや、そうです!とそれが正しいと言いたい場合に使う)
英語もイエスとノーしかないし、ほかの言語でも2つのとこが多そう。3つもある答えに、クラスの生徒もかなりが混乱しているようである。

先日、フランス語の授業中、ある生徒がこの答えをまちがえた。
スィ!(いいえ、そうです!)というべきところをウィ!(はい、そうです!)と言ってしまったのだ。
はっはっは〜〜わたしはわかってたもんね♪とこころの中でほくそ笑んでいると、
そんな厭らしさのバチが当たったのか、先生の視線はなぜかわたしにまっすぐ飛んできた。
???先生の発言を待っていると、
「ナオカ、最近なにかで読んだんだけど、日本には“ノン”がないってほんと???」

え・・・・・?ありますけど・・・・

先生がそう言うと、20数名の生徒が好奇の目をわたしに向けた!
それはそれはアメリカからメキシコ、オーストリアからスペイン、ベトナムから中国までとにかく世界各国から集まっている人たちである!
その瞬間、わたしはぞ〜っとした。
日本人はわたし一名、ここで発言したことは、この多国籍の生徒たちの脳裏に刻まれ、日本は○○××なんだってよ〜、え?○○××なの??ちげーよ、○▽○△だろ?なんてのちのちまで日本代表として語られてしまうかもしれない。適当なことはいえん!!
わたしは、全日本代表世界選手権に出た選手のような気持ち、なんていうと聞こえはいいが、
まさにまな板の上の鯉状態であります!

みなが「え〜日本はノンがないの〜?どうやって表現するの〜??日本ってやっぱりちょっとちがう〜〜??」と好奇のまなざしで見ている中、
わたしは深呼吸をし、胸をはってこう告げた。
「ありますよ!日本語にも“ノン”は!
ただあまり使わないだけです!」
(←そうだよね?)

ちゃんと説明できた!とほっと胸を撫でおろすと、先生はまだ疑うかのようにダメ押し。
「日本語でノンってなんて言うの????」
いいえ!とわたしは叫んだ!

先生は、イイエ!イイエ!とつぶやいた。
すると好奇のまなざしで見ていた20数名の生徒のうち半数以上がそれを反復しだした!
イィエ、イ〜エ〜、イエ!、イエーッ!!・・・・・・・・


なぜあなたたちが復唱するんですか???

こうしてしばらく「いいえ」の合唱が続き、
わたしは目が点になったまま、「日本」ってすごいのかもしれない・・・と改めて感じておりました。
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2005年11月09日

娘に一番つけたくない名前

最近困っていることがある・・・。

現在わたしが通っているフランス語学校。
クラスは20人ほどの多国籍の生徒が肩を並べる。
先生はやりおえた問題の解答を生徒に発表させるべく、順番に生徒の名を存ぶ。
そんななか、突然、先生は叫ぶ。


「はい次、二コレット!!


この彼女、と〜ってもおとなしく、まず自分から発言はしないし、
しゃべっても小さい声でぼそぼそと話すだけ。

先生が、「二コレット!!」と叫ぶたびにわたしは、

こ〜んなのnicorette01.jpgや、


こ〜んなのnicorette02.jpg



はたまた、こんなのnicorette03.jpgで頭がいっぱいになり、
授業が手につきません・・・。


今日わたしは意を決して彼女に話しかけた!
「あの〜、二コレットはどこの国出身なの????」
彼女: 「ハンガリーよ♪」

ハンガリー、二コレット、、・・・

突然出身地を聞かれた彼女は不審そうな顔。
「いや〜〜〜その名前、めずらしくって!!


そんなわたしの気持ちをよそに、先生は今日も叫ぶ。

二コレット、トレ・ビヤン!

注:実際の二コレットちゃんはまったくこの絵には似ていません。
いや、目の緑なとこがちょっとだけ・・・・。

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posted by ナオカ at 23:46| パリ ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | パリの学校こぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月27日

美少女好み。

数日前とはうってかわってあたたかい日和の今日のパリ。

さて、今日も元気にフランス語を勉強しに学校に行ってきたわたしである。

今のクラスは主に文法中心だが、教材を使ったリスニングや会話もする。
授業中、新しいことを習いながら、先生がいろいろな質問をして生徒に積極的に話させようとする。
しかし・・・この、「積極的に」というところがみそ。

今のクラスではベトナム人・中国人が4人いるが、アジア人はおとなしいよう。
あまり自分から発言しない。
それに比べてラテン国のメキシコ人・チリ人・ブラジル人のでしゃばりようといったら・・・
自分の知っていることが話題になったらすかさず口を開いてとまらない。なんでも言わないと気がすまないのかねぇ。特におもしろくもないジョークをなが〜く語るメキシコ人の男子一名!!おまえは発音がスパニッシュなまりでなに言ってんのか聞きとれないぞ!なのにうるさすぎる!!もうなんとかしてくれ〜〜゛!

そんななかで・・・
ベロニカちゃん(友だちになりたてなので、ちゃんづけ)は、はじめにいっしょのクラスだった女の子。
顔は完全なる逆三で顎が細く、茶色の目に赤毛のロングカールがひときわ目立つ美人タイプの女の子。ハリウッド女優の、えーと、誰だっけ、ジュリア・ロバーツに面影が似ている。(すっごい美人でしょ?)ファッションのセンスもかわいらしく、フランスのほとんどの地方を旅行したことがあるらしい、お金持ちのお嬢さんふうである。

この子は、ロシアの南に位置するウクライナという、パリと気温も大差なさそうなところ出身。上に述べたラテン国出身とはほど遠いが、授業中よ〜くしゃべる。(ちょっとうるさく感じていた)
しかし!フランス語の授業で、話し出したら止まらない→フランス語達者でなければできない技 の法則で、すこし前にクラスのレベルの低さに見かねたのか、上のクラスにあがっていってしまったのだ。
うるさいとは思いながら気にはなっていた彼女、話したことのないまま去っていくのはちと残念だった。

同じクラスにいたときはひとことも話さなかったベロニカちゃんだが、クラスが変わってから顔を合わせると、ボンジュール、サ・ヴァ?-元気?と聞くようになっていた。

今日学校に行くと、門を出てくるベロニカちゃんと偶然出くわした。
あのね・・・と親密げに話しかけてくる彼女。なにかと思えば、彼女は今仕事を探しているらしく、求人誌で、日本語とフランス語を話す必要のある人募集!という記事を見たらしい。そして、なんとわざわざわたしにそれを教えてくれたのだ!
現在わたしは職を探していないのだが、あまり知らない人なのにその好意がうれしく、ありがとう♪と言うついでに、こんど時間があったらコーヒーでも飲もうね、と言っておいた。

すると授業を終えた2時間後、教室を出て行くとそのへんにまたベロニカちゃんの姿が!
1時間後にまた別のレッスンがあるんだけど、よかったらお茶しない?という誘いにわたしはこっくりうなづき、近くのカフェでコーヒーを飲むことになったのだ。

はじめて話したわたしたちの雰囲気と会話・・・あとで思ったが、どうみてもこれは
初デートの場面と相変わらない・・・考えてみればこのブログも、書いているのは最近女の子のことばかり・・・。前は男の子ばかり見ていたんだけど、結婚してからもしかしてわたしは美少女好みになってしまったのも!?

いや、今思い出したが、東京に住んでいたころもあった・・・恵比寿のバーで飲んでいたときに、ここにもたまにコメントを書いているshizuo(注:女性です)をナンパしたんだった。
そのときはそれぞれ他の友人といっしょだったのだが、隣の席ではきはきとしゃべっているshizuoがとっても楽しそうな人に見えて、初対面でこんどいっしょに遊びに行こ〜♪なんて誘って名刺交換とかしちゃったのよね・・・。
まぁ、こうみえても、もともと美少女好みの素質はあったっちゅーことである。

話は戻って、カフェに入ったベロニカちゃんとわたし。
彼女はわたしの旦那さんのこと、知り合ったいきさつなどをいろいろ尋ね、今いっしょに住んでいるというフランス人の彼氏のことを話す。わたしたちはまた、今どの区に住んでいるか、兄弟・姉妹はいるか、フランスに来る前はどんな仕事をしていたか、よく買い物する場所はどこか、好きな服のブランド、などなど、たった1時間でありとあらゆる互いの情報収集をおこなった。
そして、聞けば彼女、毎日学校で4〜6時間フランス語の授業をとり、さらにそのあとはジムに通ってアクア・スイミングやエクササイズをやり、その後はお勉強をしているらしいのである。そして現在仕事も探している。今後はパリで大学院にも行きたい・・・と、すんごいバイタリティ。いやー28歳、わたしよりいくつか年下というだけで、すっごいなぁと感心してしまった。

けっきょく年下の彼女に、いいからいいから、とコーヒーをおごられてしまい、店をあとにすると、また学校へ戻っていく彼女。最後に立ち止まって、「いっしょにお話ししてるのはとっても楽しかった。また話そう!」な〜んて言ってくれて、とっても礼儀正しいのも好印象、今週の予定を事細かに教えてくれるのも忘れなかった。恐れ入りました、ベロニカちゃん!!

posted by ナオカ at 00:16| パリ | Comment(5) | TrackBack(0) | パリの学校こぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月20日

なにはともあれ、おかえり!?

今日はMichelに久しぶりに会った!
Michelといえば、先生は実はゲイだった?!で、クリスチャンという人とゲイというあらぬ疑いをかけられたかわいそうなお方です。
そう、この人は、わたしの学校の先生なのです。

ここですこし説明しておくと・・・
わたしは2004年10月にパリに来て、そこから3ヶ月間教わったのがMichel。

その後、しばらくオランダに行っていたわたし。9月に帰ってきたら彼はバカンス中であった。
10月になっても、戻ってきている気配がない。
そう、フランスでは有給休暇が長いんですね〜。2ヶ月ほどあるらしい。
フランスに来てすぐ、超フランス語ビギナーで、3ヶ月も毎日密接に会っていたMichelは、夫を抜かしてはじめて身近にいたフランス人。

両親がスパニッシュのMichel、目が大きく、瞳は黒く、眉毛が太い。なんつーか、“男”っていうか男らしいっていう感じの顔。めがねをしていて、授業中彼がめがねをとって目をこするときなんか、クラスの女の子の何人かがちらっと隠れ見していたものだった。(←これを知ってるわたしもそのひとり)

そのMichel、今日会ったらめがねをしていない!
聞くと、目の手術をして、めがねがなくても見えるようになったらしい。
フランスでは視力をよくする手術を受ける人が多いみたい。手術費もそんなに高くない。
めがねなしのMichelの目はさらに大きくなり、ますます男前になっている彼。郷愁がそれに重なって、話が止まらないわたし。まるで、親に、あのね、こうしたんだよ、ああしたんだよ!って得意になって報告している子供のよう・・・。
「でも、今どのレベル?話すの、うまくなったね」と彼が言ってくれたときは恥ずかしながらもとてもうれしい。そうだよな・・・あのころはまだ会話というものができなかったな・・・と懐かしんでみたり。

まぁ、そんなこんなで、バカンスから戻ってきた彼と久しぶりに話したのだ!
Michelはだいたい、わたしの話をふんふんと聞き、
「でもうれしいね。こうして話しかけてくれるのって。ふつうはボンジュールって
言うぐらいだよ、前の生徒なんて、学校ですれ違っても。」と悲しげな顔で言う。

思い出にひたっていい気分のわたしは、
「先生に感謝してるんですよぉ、わたしの1番目のフランス語の先生だったから、
わたしのフランス語の基礎はあなたからきたんです。」
な〜んて、日本語にすると相当臭いことも言ってみたりもしてみた。

そんな感じでしばし雑談すると、じゃこんどまたカフェでも飲んで話そうとMichelは社交辞令を、わたしも、ああMichelと話してよかった〜彼も覚えてくれていたし、とまだ興奮状態で彼といっしょに教員室へと向かった。

じゃあまた!と言って去ろうとするわたしに、Michelは突然、あ・・・と顔を近づけてきた。

???

彼は突然、声をひそめて、

「きみの名前、なんだっけ?」


・・・・・・・・・・。

思い出をふみにじられた一瞬でありました。

posted by ナオカ at 21:43| パリ ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | パリの学校こぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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